プレスリリース

世界に届けた学びが、再び教室へ。オイスカ浜松国際高校が実現した「平和をつくる学校」の新しいかたち

リリース発行企業:特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト

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特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト(所在地:千葉県松戸市、代表:中村雄一)は、2026年10月13日・14日の2日間、静岡県浜松市のオイスカ浜松国際高等学校において、「世界とつながる学び」講演会を実施しました。同校は2026年度、「世界とつながる学び」プロジェクトの参加校として全校単位で国際協働学習に取り組んでおり、生徒が制作した教材や平和へのメッセージをルワンダ、カンボジアの教育現場へ届けてきました。

今年8月には同校の教員がなかよし学園の海外プロジェクトに参加し、自ら現地の教壇に立って授業を実践。今回の講演会では、その成果を生徒たちへ報告するとともに、ルワンダの子どもたちが描いた手紙を届けることで、日本から世界へ、そして世界から日本へと学びが循環する教育モデル「CoRe Loop」のPhase 4「Return(還す)」を実施しました。

さらに、講演前日の10月12日に開催された「EXPO FUTURES AWARD 2026」において、なかよし学園が「平和と人権」部門のテーマ特別賞(グランプリ)を受賞したことを受け、賞状とトロフィーを同校へ持参。生徒代表に手渡す「なかよし授賞式」を行い、全国の参加校とともに築いてきた平和教育の成果を、受賞を支えた高校生自身に還元しました。

今回の2日間は、世界の出来事を知識として学ぶだけでなく、自分たちが学んだことが世界の誰かの役に立ち、その経験が再び自分たちのもとへ返ってくるという、国際理解教育の新たな可能性を示す機会となりました。

大阪万博EXPO FUTURE AWARD「平和と人権」グランプリを喜ぶオイスカ浜松国際高校

■オイスカ浜松国際高校の学びが、ルワンダの子どもたちの学びに変わった
オイスカ浜松国際高校となかよし学園の連携は、これまでも学校での日常的な学びを世界へつなぐ取り組みとして発展してきました。学校で育てた米や茶、日本文化を伝える教材、生徒たちが制作した作品などを海外へ届ける活動を通じて、高校生が自分たちの学びの社会的価値を実感する機会を創出してきました。
2026年度は、その取り組みがさらに大きく前進しました。6月22日には同校でフライングディスクを活用したリーダー研修を実施し、スポーツを通じた協力や相互理解、相手を尊重する姿勢を学びました。さらに、平和への願いを込めた千羽鶴や静岡の魅力を紹介するポスターなど、海外の子どもたちと交流するための教材制作にも取り組みました。

リーダー研修会の様子

リーダー研修会の様子

これらの活動が実際に世界へ届いたのが、8月5日から12日に行われた「ルワンダプロジェクト2026」です。同校の鈴木哲子教諭がなかよし学園メンバーとして現地に渡航し、なかよし学園による現地での実習指導や教育活動への参加を通じて、自ら授業を実施しました。
ルワンダでは、生徒たちが制作した静岡紹介ポスターを用いた日本文化交流や、千羽鶴に込められた平和への願いを伝える活動などを行いました。千羽鶴はルワンダのジェノサイドの記憶を伝えるメモリアルにも届けられ、日本の高校生が考えた平和へのメッセージが、歴史と向き合い未来の共生を考える現場へとつながりました。また、音楽や日本舞踊などの文化交流に加え、フライングディスクを用いた「なかよしアルティメット」の授業も実践しました。

ルワンダプロジェクトの様子

ルワンダプロジェクトの様子

アルティメットは、競技者自身がルールを守り、互いを尊重しながら競技を成立させる「Spirit of the Game(SOTG)」を重視するスポーツです。今回の取り組みでは、長崎県対馬市の海洋プラスチック問題から生まれた再生素材のディスクを活用することで、環境問題とスポーツ教育、さらに対話と相互尊重による平和教育を結びつけました。オイスカ浜松国際高校での研修で学んだ協力の精神が、ルワンダの子どもたちとともに体験する授業へと発展したのです。

オイスカなかよしアルティメット

ルワンダで実装されたアルティメット

特筆すべきは、これらが日本から教材を送付するだけの活動ではなかったことです。高校生が学校で学び、考え、制作したものを、その生徒たちを日常的に指導している教員自身が海外へ持参し、現地の子どもたちの反応を見ながら授業を行いました。教材を通じて学校と海外の教育現場が直接結ばれたことは、生徒たちの学びに新たな社会的意味をもたらしました。

■カンボジアでは家庭科教諭が教壇へ。「教えること」と「教わること」が交差した食文化交流
8月21日から28日にかけて行われた「カンボジアプロジェクト2026」には、オイスカ浜松国際高校の家庭科教諭・政本ゆかり氏が参加しました。なかよし学園の現地教育活動の中で、日本の食文化をテーマとした授業を実践し、家庭科教育の専門性を国際協力の現場で生かしました。
授業では、海苔や鰹節、せんべい、ふりかけ、おにぎり、日本茶、そばなど、日本の食卓に身近な食材や料理を紹介しました。日本の学校では日常的に接する食材も、カンボジアの子どもたちにとっては新しい発見となります。食べ物の味や香り、調理方法を通じた体験は、言語や文化が異なる子どもたちとの距離を縮め、日本について知る入口となりました。

日本食を通じた食育を行う政本教諭

初めて食べるわかめに驚くカンボジアの子どもたち

生徒が栽培したゴマでおにぎりを握る

一方で、今回の活動は日本側が一方的に文化を伝えるものではありませんでした。授業後には現地の校長先生がカンボジアの米粉麺をふるまい、今度は日本側がカンボジアの食文化について教わる機会が生まれました。同じ米を主食とする国でありながら、調理方法や食習慣にはさまざまな違いがあります。日本の食文化を紹介するために訪れた教員自身が、新たな食文化を学ぶ立場にもなったのです。

これは、なかよし学園が大切にする「支援する側と支援される側」という固定的な関係を越えた学び合いを象徴する出来事でもありました。家庭科で培われる食と暮らしへの理解が海外の教育に役立つ一方、現地で得た知識や経験は、日本の生徒たちに新しい視点をもたらします。教員自身が国境を越えて教え、同時に学ぶという経験は、学校教育と国際協力を結びつける実践的なモデルとなりました。

カンボジアの米粉麺を体験するメンバーたち

カンボジア料理を地元の人に教えてもらう

■世界で起きたことを、もう一度生徒たちの教室へ。2日間の講演で3Re-Forum(Return, Reflect & Redesign)を実践
10月13日・14日に行われた講演会では、3年生には各クラス単位で、1年生・2年生にはそれぞれ学年単位で活動報告を実施しました。なかよし学園代表の中村雄一が、ルワンダとカンボジアの現場で起きた出来事を写真や映像とともに紹介し、生徒たち自身の学びが海外でどのように使われ、どのような反応を生んだのかを伝えました。
今回のテーマは「『届いた!』その次は?――世界とつながり、未来をともにつくる」。講演では、教材や物資が海外に届いたことだけを成果とするのではなく、その後に何が起きたのか、現地の人々が何を感じ、どのような学びを得たのか、そして日本の生徒たちが次に何を考えるべきなのかを問いかけました。

『届いた!』その次は?をテーマに講演を行う中村雄一代表

授業は海外活動の報告にとどまらず、生徒たちが自分自身の経験と世界の課題を結びつける参加型の内容となりました。例えば「最近、誰かを喜ばせたことはあるか」という問いから、誰かのために行動することは特別な人だけにできることではないという視点を共有しました。また、「自分の好きなことや得意なことは何か」「これから世界とどうつながりたいか」といったテーマについて、生徒同士で意見を交わし、代表者が自分の考えを発表する場面もありました。

さらに講演では、ルワンダやカンボジアに加えて、9月に活動を行ったウクライナの現状も紹介しました。空襲警報が鳴る中で地下シェルターの教室に集まる子どもたちや、戦争の経験から自分たちの防災教材を制作するウクライナの子どもたちの姿を通じて、世界の教育現場には異なる困難がありながらも、その中で未来をつくろうとする人々がいることを伝えました。

ウクライナに届いたオイスカのフライングディスク

ウクライナに届いたオイスカのフライングディスク

世界には戦争、貧困、災害、教育格差など、さまざまな課題があります。しかし、それぞれの地域に暮らす人々は、単に助けを待っている存在ではありません。自らの経験や知恵を持ち、地域の課題について考え、未来を変えていく力を持っています。今回の講演では、海外の人々を一方的な支援対象として捉えるのではなく、ともに課題を考え、学び合う相手として向き合うことの重要性を伝えました。

戦争を経験したウクライナの子どもたちが作成した「戦争カルタ」。日本の生徒たちに教訓を教える。

■ルワンダから届いた子どもたちの手紙。「支援した相手」から「学び合う友達」へ
今回の講演では、ルワンダの子どもたちが描いた手紙をオイスカ浜松国際高校の生徒たちへ手渡しました。この手紙は、今回の「世界とつながる学び」が目指す教育の本質を、生徒たちが実際に体感できる貴重な教材となりました。

ルワンダからの手紙を受け取るオイスカ高校生徒たち

日本で制作した作品や教材が海外に届いたことを写真や映像で確認するだけでも、生徒にとっては大きな経験です。しかし、その先にいる現地の子どもたちが、自分の手で絵を描き、気持ちを込めて日本へ返してくれた手紙を受け取ることには、さらに深い意味があります。そこには、遠い国の誰かを助けたという一方向の関係ではなく、自分たちの行動を受け取った一人の人間が、自らの意思で思いを返してくれたという、双方向の関係が生まれているからです。

国際協力という言葉は、ともすれば物資や資金を提供する側と受け取る側の関係として理解されがちです。しかし、実際に人と人がつながるとき、相手から受け取るものは感謝の言葉だけではありません。現地の子どもたちの考え方や文化、生活、将来への希望など、日本にいるだけでは知ることのできない多くの学びが返ってきます。
今回、生徒たちに手渡された手紙は、ルワンダという国について学ぶ教材であると同時に、そこに暮らす子どもたちの存在を身近に感じるための接点となりました。自分たちの思いが世界へ届き、相手の思いが返ってくる。この経験によって、生徒たちは国際協力を抽象的な理念ではなく、実際につながっている人と人との関係として捉える機会を得ました。

生徒たちは自分たちの活動が社会的評価を受けることを学んだ

生徒たちは自分たちの活動が社会的評価を受けることを学んだ

■EXPO FUTURES AWARD「平和と人権」グランプリを生徒たちへ。万博の栄誉を学校全体で分かち合う「なかよし授賞式」
今回の講演では、もう一つ象徴的な出来事がありました。講演前日の10月12日、大阪で開催された「EXPO FUTURES AWARD 2026」において、なかよし学園プロジェクトの「世界の子どもが未来を共創する。いのち響き合う平和教育モデル」が、「平和と人権」部門のテーマ特別賞(グランプリ)を受賞しました。

EXPO FUTURES AWARD 2026「平和と人権」部門のテーマ特別賞(グランプリ)を受賞したなかよし学園

なかよし学園は、これまで全国50校超の教育機関や世界各地の現地パートナーと協働し、教育を通じた平和づくりに取り組んできました。オイスカ浜松国際高校も、その重要な実践校の一つです。今回の受賞はなかよし学園という一団体だけの成果ではなく、教材を制作した生徒、海外で授業を実践した教員、それを受け取った現地の子どもたち、活動を支えてきた学校や地域の協力者たちが、ともに築いてきた成果として位置づけられます。
そこでなかよし学園は、授賞式で受け取った賞状とトロフィーを翌日のオイスカ浜松国際高校へ持参し、生徒代表に直接手渡す「なかよし授賞式」を実施しました。

なかよし授賞式の様子

なかよし授賞式の様子

なかよし授賞式の様子

賞状やトロフィーは、通常であれば受賞団体の事務所などに飾られるものです。しかし今回、なかよし学園が重視したのは、実際にその受賞を支えた高校生たちが、栄誉を自分自身のこととして受け止める機会をつくることでした。
生徒たちが制作した教材や千羽鶴、教員が世界で行った授業、現地の子どもたちとの交流。その積み重ねが社会から評価されたことを、単なるニュースとして知らせるのではなく、実物の賞状とトロフィーを手にする経験として還元しました。生徒代表が賞状を掲げ、トロフィーを受け取る姿は、教育活動の成果が学校へ帰ってきたことを象徴する場面となりました。

お礼の言葉を伝える生徒会長

受賞をゴールとするのではなく、その評価を再び教育現場へ還し、次の活動に向かう生徒たちの意欲につなげていく。今回の「なかよし授賞式」は、表彰という出来事そのものを新しい教育機会へ変える取り組みでもありました。

■ユネスコスクールが実現した、世界の現場で授業を行う国際協働教育
オイスカ浜松国際高校は、ユネスコスクールとして国際理解や持続可能な社会づくりに関する教育に取り組んでいます。その特徴をさらに発展させているのが、今年度の「世界とつながる学び」です。
従来の国際理解教育では、外国の文化や社会課題を調べる、海外の人々の話を聞く、国際交流イベントに参加するといった活動が中心となる場合もあります。これらは世界への関心を育む重要な機会ですが、今回のオイスカ浜松国際高校の取り組みは、そこで得た関心を実際の行動へと発展させている点に特徴があります。
生徒が教材を制作し、教員が現地で授業を実施し、その結果を学校へ持ち帰る。さらに現地の子どもたちからの手紙を受け取り、学びを振り返る。この一連の流れでは、学校の授業が海外の教育現場と直接つながるだけでなく、海外での実践結果が日本の教育内容に反映されていきます。
例えば、日本で考えられた防災教材も、ルワンダの丘陵地とカンボジアの低地では、必要とされる知識や使い方が異なります。日本でつくった教材をそのまま渡すのではなく、現地の人々の意見を聞き、地域の状況に合わせて内容や授業方法を変えることが求められます。なかよし学園は、こうした現地の主体性を重視する「Adaptive Peacebuilding(適応型平和構築)」の考え方を教育に応用し、地域の人々が自ら学び、次の活動を生み出せる関係づくりを進めています。

その実践において、学校教員が海外の教育現場に立つことには大きな意義があります。教員は、日本の生徒たちの学習過程や教材制作の背景を知る一方、渡航先では現地の子どもたちの表情や反応、教材が持つ可能性と課題を直接観察できます。帰国後、その経験を再び日本の教室へ還すことで、国内の学びと海外の現場が一つの教育活動としてつながっていきます。

オイスカ浜松国際高校で実践されているのは、世界について知識を得るだけの国際理解教育ではなく、生徒と教員が海外の人々とともに学びをつくり、その成果を次の教育へと発展させていく国際協働教育です。全校単位の取り組みを通じて、生徒一人ひとりが世界の課題を自分と関係のあるものとして捉える機会が生まれています。

それぞれが「HERO」になる経験をすることで社会課題に真剣に取り組む姿勢を育む

■なかよし学園プロジェクト代表・中村雄一 コメント
今回、EXPO FUTURES AWARDでいただいた賞状とトロフィーを、どうしてもオイスカの皆さんに見せたかったんです。なぜなら、この賞は僕たちだけが受賞したものではなく、皆さんが世界の子どもたちと一緒につくってきた平和への取り組みが評価されたものだからです。

オイスカの生徒たちがつくった教材や作品がルワンダへ渡り、先生たちが自分の足で世界の現場へ行き、実際に子どもたちの前で授業を行いました。カンボジアでは、日本の食文化を伝えながら、先生自身も現地の食文化を学んできました。日本にいると、国際協力は何かを届けることだと思いがちですが、実際の現場では、相手から教わることもたくさんあります。

そして今回は、ルワンダの子どもたちが描いた手紙を皆さんに届けることができました。僕は、これが本当にうれしいんです。皆さんが世界へ届けた思いに対して、今度は世界の子どもたちが自分の思いを返してくれた。その瞬間、遠い国にいる誰かが、顔の見える一人の友達になるんです。

これからの平和教育は、誰かに平和の大切さを教えてもらうだけでは足りません。自分たちの持っている知識や技術を誰かのために使い、相手からも学びながら、一緒に未来をつくっていくことが大切です。オイスカの皆さんは、すでにその第一歩を踏み出しています。
今日手にした賞状やトロフィーを、自分たちの誇りにしてほしい。そして同時に、これがゴールではないことも知ってほしいと思います。世界とつながった、その次に何ができるのか。これからもオイスカの皆さんと一緒に、世界の子どもたちの未来をつくっていきたいと思います。

ウクライナの地下シェルターで「なかよし鉄道・未来のまちづくり」を行う中村雄一代表

■実施概要
事業名: 「世界とつながる学び」オイスカ浜松国際高校活動報告・Phase 4フィードバック講演会
実施日: 2026年10月13日・14日
会場: オイスカ浜松国際高等学校(静岡県浜松市)
対象: 1年生・2年生(学年単位)、3年生(クラス単位)
実施団体: 特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
連携校: オイスカ浜松国際高等学校

■関連情報
「世界とつながる学び」CoRe Loop
https://nakayoshigakuen.org/coreloop

EXPO FUTURES AWARD 2026受賞ニュースリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000164.000166170.html

JACEイベントアワード
https://award.jace.or.jp

なかよし学園プロジェクト ニュースリリース一覧
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/166170

■特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
なかよし学園プロジェクトは、千葉県松戸市を拠点に「教育で世界の平和をつくる」を掲げ、国内外で平和教育、国際協力、人権教育を実践するNPO法人です。日本の学校と世界の教育現場を結び、国内で制作した教材や学びを海外で実践し、そこで生まれた経験や知恵を再び日本へ還す教育モデル「CoRe Loop(Co-create & Return Loop)」を展開しています。世界11カ国での活動経験を生かし、全国50校超の教育機関や国内外のパートナーと協働しながら、子どもたちが平和づくりの当事者となる教育の普及を進めています。

公式サイト:https://nakayoshigakuen.org

■本件に関するお問い合わせ先
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org
写真素材・取材対応が可能です。
掲載時の写真クレジット:(C)なかよし学園プロジェクト

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