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富士花鳥園が冬季の暖房費と餌代支援呼び掛け コロナ禍で経営厳しく

インコへの餌やりの様子

インコへの餌やりの様子

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 「富士花鳥園」(富士宮市根原)が現在、冬の暖房費と鳥のエサ代にかかる資金の支援者を募集している。

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 1993(平成5)年、花の楽園「富士国際花園」として朝霧高原に開設された同園。2008(平成20)年に鳥や小動物との触れ合いという新しいテーマを追加し「富士花鳥園」に名称を変更した。フクシアやベゴニアなどの花が咲く約8000平方メートルの温室の中でインコやフクロウなどと直に触れ合うことが出来る全天候型の花と鳥のテーマパーク。

 朝霧高原の冬の平均気温は12月が約3.2℃、1月0.4℃、2月1.6℃で、園内の外庭の温度計で最低気温が―10℃以下になることもあるという。同園の冬季の暖房費は約500~600万円で、エサ代が約200万円。暖房費は11月中旬から必要になり、2月末まで、長い時は3月中旬までの4カ月間、温室内を温めるためにボイラーで重油を燃やしている。例年、暖房費とエサ代は入場料で賄っているが、コロナ禍で2020年4月~5月の間、臨時休業し、再開後も入園者数は例年の30%を切るなど来場者数の減少で資金繰りが厳しくなったため、12月6日にクラウドファンディングをスタートした。

 担当者は「『南の鳥ふれあいエリア』のオープン直後に新型コロナウイルス感染症の影響を受けた。緊急事態宣言の明けた10月以降、少しずつ状況は改善しているが、このまま冬を乗り越えるには財政面で厳しく、続いて昨今の重油代高騰のニュースも負担となっている」と話す。

 今回の支援募集はクラウドファンディングサイト「レディーフォー」を通じて行う。目標金額は2月までの暖房費と餌代になる475万円。返礼品は同園の年間パスポートのほか、同園に在籍する鳥類の羽根などをデザインした缶バッジなど用意する。

 同園スタッフは「富士花鳥園は大きな園ではないが、日本で一番最初にできた花と鳥のテーマパーク。長い経験の中で私たちが誇れる一番大きな特徴は、お客さまと私たちとの距離が離れていても近くにあること。お客さまの数が最も減る12月と1月、鳥と花のために、2カ月間の暖房費とエサ代をなんとか助けていただけたら。スタッフ一同、冬とコロナで疲れた皆さまの心を、少しでも温めることができるように頑張るので、温かいご支援をお願いしたい」と話す。

支援募集締め切りは1月31日。

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