プレスリリース

ものづくりの街を歩いて、深さに出会う。東海道・丸子〜宇津ノ谷、400年の手仕事をめぐる旅

リリース発行企業:静岡市

情報提供:

 静岡市は、プラモデルの国内製造品出荷額の8割以上を占める「模型の世界首都」です(※1)。その原点は徳川家康ゆかりの駿府城や久能山東照宮、静岡浅間神社の造営のために全国から集められた職人たちが、そのままこの地に住み着いたことにあります。
 漆、駿河竹千筋細工、染めもの。駿府に根づいた手仕事は、やがて木製模型の技術となり、戦後のプラスチックモデル産業へと受け継がれました。その職人文化がいまも色濃く残るのが、東海道二十番目の宿場町・丸子(鞠子)宿から、峠の集落・宇津ノ谷にかけての一帯です。
 都心から新幹線ですぐの好アクセスでありながら、染めて、組み立てて、名物のとろろをすりおろす。歩けば石畳と煉瓦のトンネルに出会い、泊まれば職人の手による家具に囲まれる。手を動かすほど、このまちの400年の歴史を感じることが出来ます。本リリースでは12月11日(金)から開催中の企画展を入口に、「つくる・味わう・安らぐ・歩く」をテーマにした丸子〜宇津ノ谷エリアの1泊2日の旅をご提案します。






駿河竹千筋細工展覽会「竹、光。」開催
まず、ご紹介したいのが、旅の起点となる「駿府の工房 匠宿」で12月から開催される展覧会です。是非ご覧ください。

なつかしくてあたらしい、竹の物語。 駿河竹千筋細工展覧会「竹、光。」

駿河竹千筋細工をはじめとする工芸品そのものの造形美
日本人にとって古来から生活道具や文化をつくるものとして身近にあり続けてきた「竹」。良質な竹が育つ静岡では、ハレ (非日常)もケ(日常)も、幅広く暮らしに取り入れられてきました。本展では、先人たちの知恵によって育まれてきた静岡の“竹文化”にフォーカス。駿河竹千筋細工をはじめとする工芸品そのものの造形美やそれを生み出す職人のこだわりと挑戦、ベースとなった風土まで、様々な角度から光をあてます。改めて浮かび上がる、竹という素材の多彩な魅力に驚き、ここから広がる可能性にわくわくするような展覧会です。内田繁デザインの光る茶室「受庵」の特別展示を始め、展覧会とともに竹を体感できる工芸体験や、カフェ各店では展示に合わせた限定メニューをお楽しみいただけます。
<開催概要>会期:2026年12月11日(金)~2027年2月8日(月)9:30~17:30
休館日:火曜(火曜祝日の場合は営業、翌平日休業・年末年始短縮営業)
会場:駿府の工房 匠宿内 匠宿伝統工芸館(静岡市駿河区丸子 3240-1)
入場料:無料 体験料別途
URL:https://takumishuku.jp/news/take_hikari_exhibition/






つくる、味わう、安らぐ、歩く。ものづくりを体感する丸子〜宇津ノ谷エリア

1)つくる ─ 工芸と模型が同じ屋根の下にある「駿府の工房 匠宿」
旅の起点は、JR静岡駅からバスで約30分、里山のふところに建つ「駿府の工房 匠宿」です。1999年の開業後、2021年に建築設計を手がける株式会社創造舎が指定管理者となり、「歴史と未来を結ぶ場所」をコンセプトにリニューアルしました。第一線で活躍する職人が工房長を務めるなど、本格的な技に触れられる日本最大級の伝統工芸体験施設です。

1. 静岡茶で布を染める「お茶染め」から。「竹と染」「火と土」「木と漆」「星と森」4つの工房へ

最初の一歩におすすめしたいのが、静岡茶で布を染める「お茶染め」です。商品にならない茶葉で染めたお茶染めのトートバッグに自分の好きなデザインを入れてオリジナルアイテムをつくることが出来ます。この体験がある「工房 竹と染」では、藍染や国の伝統的工芸品・駿河竹千筋細工にも挑戦できます。さらに、「工房 火と土」では土の感触に無心になれる陶芸を、「工房 木と漆」では駿河指物の木工や漆の体験をお楽しみいただけます。これらの漆や指物の技は、駿府城や浅間神社の造営で集まった職人たちが伝えたもの。400年の歴史を持つ本物のストーリーが、そのまま今日のあなたの体験メニューへとつながっています。
<匠宿の工房について>
工房 竹と染:駿河竹千筋細工、藍染、お茶染め 
工房 火と土:陶芸(手びねり・電動ろくろ・絵付け) 
工房 木と漆:木工指物、漆 
工房 星と森:木育スペース、模型(株式会社タミヤ監修「模型工房」) 
体験:500円〜(税込)/事前WEB予約制・空きがあれば当日受付可





2. 静岡の地場産業「模型」も。タミヤ監修の模型工房「工房 星と森」

2023年8月には、株式会社タミヤが監修する模型工房も加わりました。プラバンを立体的に仕上げるお洒落な花のアクセサリーや、自由なセンスで塗る恐竜模型、ミニ四駆の製作など、初心者でも没頭できるメニューが揃っています。タミヤのエアーブラシシステムを備えた本格的な制作スペースでありながら、ハードルが高く見えがちな模型づくりを“完全手ぶら”でふらっと体験できるのが嬉しい魅力です。伝統工芸と模型づくりがひとつ屋根の下に並ぶ空間は、全国的にも珍しい特別な場所です。駿府の職人技と現代の「模型の世界首都」が地続きであることを、ぜひご自身の手で体感してみてください。
【 駿府の工房 匠宿 】
住所:静岡市駿河区丸子3240-1/電話番号:054-256-1521
営業時間:9:30〜18:00/定休日:火曜(火曜が祝日の場合は営業、翌平日休業)
アクセス:JR静岡駅北口7番のりばから、しずてつジャストライン中部国道線(藤枝駅前行き)で「吐月峰駿府匠宿入口」下車、徒歩約5分
URL:https://takumishuku.jp/






3. 工芸に囲まれて一服。移転リニューアルした「The COFFEE ROASTER」

2026年7月、匠宿内の人気珈琲店が「和処 若松」へ移転し、「The COFFEE ROASTER in WAKAMATSU」として新しく生まれ変わりました。駿河竹千筋細工の照明が彩る空間で、こだわりのハンドドリップ珈琲を堪能できます。夜22時までのBAR営業では、珈琲のオリジナルカクテルなどの夜限定メニューや贅沢な「本気パフェ」などもご用意しています。その他にも匠宿内には、地元特産蜂蜜のカフェ「HACHI & MITSU」や和菓子の「蓬きんつば ときや」のほか、工芸品がそろうギャラリーなど、体験の合間の休憩や、特別なお土産探しにぴったりなスポットが満載です。
【 The COFFEE ROASTER in WAKAMATSU 】
住所:静岡市駿河区丸子3283-1(和処 若松内)
営業時間:CAFE 14:00〜17:30(L.O.17:00)/BAR 18:30〜22:00(L.O.21:30)※日曜は夜間営業なし
定休日:火曜・水曜/
Instagram:https://www.instagram.com/the_coffee_roaster_/






2)味わう ─ 430年前の旅人と同じものを、自分の手ですりおろす
丸子宿の名物といえば、歌川広重の浮世絵『東海道五十三次』にも描かれた「とろろ汁」です。まだ車もインターネットもなかった江戸時代、険しい峠を越える旅人たちにとって、この一杯はかけがえのない活力源でした。現代の丸子宿では、その伝統の味をただ食べるだけでなく、自らの手でつくる工程からじっくりと味わう特別な体験が用意されています。

1. 慶長元年創業「とろろ汁の丁子屋」

慶長元年(1596年)の創業から430年、松尾芭蕉や十返舎一九の作品にも登場する東海道・丸子宿の老舗です。江戸初期の古民家を移築した茅葺屋根の店舗は、国の登録有形文化財にも指定されています。名物のとろろ汁は、生産者と守り継ぐ土の香りが豊かな静岡在来品種の自然薯を使用しています。半年間じっくり発酵させた自家製白みそを合わせることで生まれるその味わいは、400年前の旅人の活力源でした。店内には歴史資料館も併設しており、浮世絵の世界に迷い込んだかのような空間でこの伝統の味をゆったりとお楽しみいただけます。





【 とろろ汁の丁子屋 】
住所:静岡市駿河区丸子7-10-10/電話番号:054-258-1066
営業時間:平日11:00〜14:00(L.O.)/土日祝11:00〜15:00(L.O.)、16:30〜19:00(L.O.)
定休日:木曜(月末は水曜・木曜の連休)
アクセス:JR静岡駅北口7番のりばから、しずてつジャストライン中部国道線で約20分「丸子橋入口」下車すぐ
URL:https://chojiya.info/

2. 創業430年を記念した歴史型食体験プラン「とろろ道入門所」

単に味わうだけでなく、14代目当主から浮世絵や歴史、自然薯文化を直接学べる約2時間の没入型プランです。自らの手ですり鉢を挽き、自然薯に自家製の白みそを合わせていくと、香りや粘りがダイナミックに変化していく様子を体感できます。選べる3つの食事コースのうち、最上位の「真骨cho!」には揚げとろや梅とろ、自然薯アイスも登場します。すべての工程を終えると「免許皆伝書」が授与され、旅の特別な思い出を持ち帰ることができます。
【 とろろ道入門所 】
料金(税込):真骨cho!6,050円/最高cho!5,060円/絶好cho!4,400円 
学割(小学生〜大学生)5,500円/4,510円/3,850円
開催時間:平日11:00〜13:00、土日祝16:00〜18:00(約2時間) ※定休日・繁忙期は除く。対象6歳以上
予約方法:じゃらん遊び・体験予約から受付






3)安らぐ ─ 木を組んだ建物のなかで、体をゆるめる
駿府の工房匠宿を中心とした匠宿エリアには、心安らぐ宿と湯処があります。どちらも古い建物や木材を受け継ぎ、職人の手によって丁寧につくられた空間です。自らの手を動かしてモノづくりを楽しんだ一日の終わりを、同じく手仕事の温もりが息づく場所でゆっくりとゆるめていく。そんな心豊かな過ごし方をご提案します。

1. 築100年超の古民家を一棟貸し「工芸ノ宿 和楽」

鞠子宿の里山に佇む、築100年超の古民家をリノベーションした宿です。「OCHA SPA」を併設する3室のフロント棟と、サウナ・檜風呂を備えた5室の一棟貸し別邸で構成されています。全室に静岡の伝統工芸品や職人手作りの家具をしつらえ、昼に自作した品を、夜は職人の技に囲まれながら眺める贅沢な滞在が叶います。朝食は敷地内の「和処 若松」で。駿府の工房 匠宿や丁子屋も徒歩圏内で、まち歩きの拠点に最適です。
住所:静岡市駿河区丸子3375-1/電話番号:050-5530-4338
客室数:8室(フロント棟3室、別邸5室)/料金:1名39,400円より(2名1室/朝食付きの場合)
※料金はお部屋や時期により異なります。
URL:https://craftinn-waraku.jp/






2. 手組みの丸太工法で建つ湯処「ふきさらし湯」

2025年1月26日(いい風呂の日)に開湯した、匠宿エリアに建つ湯処です。古い梁を移築し、手作業で組み上げる「丸太工法」でつくられた空間は、豊かな木の香りと里山の風景に癒やされます。お湯には硬度成分を極限まで除いた「美肌軟水」を使用。フィンランド製ストーブでのセルフロウリュや、水深110cmの深めの水風呂で極上のリフレッシュを体感できます。朝7時から営業しており、出発前の朝風呂にもおすすめです。
住所:静岡市駿河区丸子3288-2/電話番号:054-270-7251
営業時間:7:00〜19:00(最終入浴18:30)、金・土は21:00まで(最終入浴20:30)
定休日:火曜(祝日の場合は営業、翌平日休業)
入浴料:大人(中学生以上)サウナ付き 平日1,300円・土日祝1,500円/お風呂のみ 平日800円・土日祝900円      
     子ども(4歳以上)500円
URL:https://www.fukisarashi-yu.jp/






4)歩く ─ 借景の庭から、煉瓦のトンネルまで。街道が残した風景をたどる
丸子の里山には今川時代から受け継がれる庭園が、峠を越えた宇津ノ谷には千年以上の歴史が重なる道が残されています。いずれも匠宿を起点として、気軽に足を延ばせるスポットです。手仕事と湯処で心身を癒やした翌朝は、澄んだ空気のなかで街道の面影をたどる、のんびりとした散策をお楽しみください。

1. 今川時代から続く借景の庭「吐月峰柴屋寺」

ふきさらし湯のそばに佇む古刹です。1504年に連歌師・宗長が結んだ草庵が起源で、竹林から月が昇る情景から「吐月峰」と呼ばれています。周囲の山々を借景とした庭園は国の名勝・史跡に指定されており、足利義政ゆかりの「文福茶釜」などの寺宝も見どころです。手仕事のにぎわいから少し離れ、深い静寂のなかで心を整えるひとときを味わえます。
住所:静岡市駿河区丸子3316 / 電話番号:054-259-3686
拝観時間:10:00〜16:00 / 拝観料:大人400円、小人200円
アクセス:JR静岡駅から中部国道線バス「吐月峰駿府匠宿入口」下車、徒歩約10分






2. 宇津ノ谷集落と、煉瓦造の「明治のトンネル」

石畳の道と伝統的な家並みが残る宇津ノ谷は、まるでタイムスリップしたかのような情緒あふれる集落です。各戸に掲げられた屋号の看板を眺めながら坂を上っていくと、日本初の有料トンネルとして明治9年(1876年)に開通した「明治のトンネル」に辿り着きます。赤レンガの内壁をランプが優しく照らすレトロな空間は、現役トンネルとして初の国登録有形文化財に指定された名建築です。この峠には「大正」「昭和」「平成」に造られたトンネルも並び、千年にわたる旅人たちの足跡とノスタルジックな風景に出会うことができます。
所在地:静岡市駿河区宇津ノ谷
アクセス:JR静岡駅北口からバス約30分、明治のトンネルまで徒歩約15分






この秋は、丸子〜宇津ノ谷が、手のなかに残る旅になる。
自らの手で染め、組み立て、すりおろす。丸子から宇津ノ谷をめぐる旅の記憶は、画面上ではなく、皆様の五感に深く刻まれます。家康の時代から受け継がれる職人の技が、いまも生きた体験として開かれているこのまちへ、歴史と手仕事に没入する1泊2日の旅へぜひお越しください。
※1 静岡市「静岡市プラモデル化計画」資料より(プラモデルの国内製造品出荷額に占める静岡市のシェア)

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