「代通寺」(富士市大渕)で現在、ハスの花が見頃を迎えている。
1653年に開創された山号を興流山と称する日蓮宗の同寺。ハスの花は仏教の教えを象徴することから、2003(平成15)年の立教改宗750年に合わせハスの育成を始めたという。
2001(平成13)年に1鉢から栽培を開始したハスは、2013(平成25)年のピーク時には90種250鉢を育て、現在は約50種類およそ100鉢が境内に咲き誇る。
19代目に当たる住職・橋爪一能さんの妻・玲子さんは「ハスの愛好家から譲り受けた1鉢から育てた。ハスは気温の変化に敏感で、気温が急に下がるとつぼみが黒くなり花が咲かなくなってしまうことも。肥料や水の管理がとても重要。水が不足するとハスが枯れてしまうので、夏の盛りの時期には水やりが不可欠。今年は春先の気温が高かったため例年より開花が早く、花つきも良い」と話す。
同寺では、ハスの種は希望者に進呈している。玲子さんは「寺の付き合いはおおむね檀家(だんか)のみが一般的だが、ハスを育て始めて地域との交流が深まり安らぎを提供することができた。ハスのつなぐ縁を今後も大切にしていきたい」と話す。
花の見頃は8月15日ごろまで。