「海釣りGO」は株式会社ウミゴー(所在地:静岡県西伊豆町 代表取締役:國村大喜)が企画・開発・運営する、日本初の漁港の釣り場予約サービスです。2024年度は「海釣りGO」が躍進した年でした。釣り場管理事業の拡大と深化、アカデミックからの注目、ビジネスモデルとしての評価、と3つのセクションに分けて下期の活動成果を振り返り、次年度の取り組みをお伝えします。また、クラウドファンディング「釣り人が地域を支える!釣り場開放プロジェクト」が3月末で締め切りとなります。釣り場開放のリアルを共有し、スタートアップのダイナミズムを体感いただける今だけの機会です。ご参加・ご支援をお願い申し上げます。
釣り場管理事業の拡大と深化
2024年度下期は新しい釣り場の開放と釣り場の魅力の向上を同時に進めてまいりました。
夏に第2港目の仁科漁港がオープン
2023年7月にオープンした海釣りGO1港目の田子漁港に続き、2024年8月には海釣りGO2港目となる仁科漁港がオープン。仁科漁港は、漁港内に直売所、漁協直営食堂、露天風呂を備え、磯遊びエリアもあり、釣り以外の魅力にも溢れた漁港です。北と南の釣り可能な堤防には専用駐車場も設けられており、車横付けでの釣りもできるように整備を進めました。
港自体が深く回遊魚が入って来やすい田子漁港と、やや汽水要素もある磯場に作られた仁科漁港は釣れる魚の顔ぶれも異なり、西伊豆町全体としての漁港の岸壁釣りの魅力が向上しました。
2023年7月31日にオープンした、海釣りGO1港目となる田子漁港。
2024年8月3日にオープンした、海釣りGO2港目となる仁科漁港。
あわしまマリンパーク釣りイベントの企画協力
秋には15年間釣り禁止が続いていた沼津市淡島での「おためし釣り天国!!」が2回、計5日間開催されました。水族館のある離島にも関わらず、通路にゴミだけでなくフグなど魚を放置して帰ってしまう釣り客も散見されかつて釣り禁止にせざるを得なかったという背景から、伊豆地区で釣り場を開放し漁業者との共存に向き合ってきたウミゴーが企画に協力。15年ぶりのお試しでの釣り場開放が無事実現しました。ウミゴーはあわしまマリンパークの釣り場開放にこれからも協力していきます。
15年ぶりに「おためし釣り天国」を開催しました。
食害魚ハンティング企画を開始
釣り場の魅力を高めつつ、地域社会の課題解決に繋がる施策として「食害魚ハンティング」企画を1月からスタート。海釣りGOで指定魚種を釣り上げると、活きたままの状態ならば地域の直売所「はんばた市場」にて地域通貨と交換することができます。西伊豆ならではのユニークな試みとして静岡放送のテレビ特集としても取り上げられました。食害魚ハンティング企画と連動して、ウツボ釣り専用のレンタル釣具も3月からご用意。釣りを楽しみながら、海の環境を守る活動に参加できるようになりました。
ウツボ専門のレンタルタックルもご用意しました。
アカデミックにおける作品・研究・授業のテーマへ
都市一極集中とともに地域の空洞化が進む日本の社会課題に対し、「釣り場開放」という切り口で地域振興にアプローチするウミゴー事業が研究テーマとなっています。その一部をご紹介します。
静岡大成高等学校放送部によるドキュメント番組がコンクールで優勝
2024年11月10日(日)第45回静岡県高等学校放送新人コンクールにて、静岡大成高等学校放送部がビデオメッセージ部門で優勝しました。作品名は『海釣りレジャーの新しいカタチ』。これにより同部は2025年に香川県で開催される全国高等学校総合文化祭放送部門への静岡県代表として選出されることとなりました。
放送部の皆さんが制作テーマを探すため伊豆半島へ出かけた際、西伊豆町田子地区の海釣りGO看板が目に止まり、単なる釣り振興ではなく漁港の課題を解決する新しい社会システムであったことに驚きがあり、それがきっかけとなり番組制作が始まったとのことです。素晴らしいクオリティの作品に仕上がっています。こちらから御覧ください。
※Youtube版はライセンスの関係から、オリジナル版に対し楽曲の一部を変更しています。
仁科漁港で撮影を行う静岡大成高等学校放送部の皆さん
東京都立大学 大村梨帆氏の卒業研究テーマに
東京都立大学 都市環境学部 観光科学科 大村梨帆さんによる2024年度卒業研究「漁業関係者と釣り人の共存に向けた漁港マネジメントに関する研究」のメイン研究題材として取り上げられました。大村さんは静岡県沼津市の出身。小さい頃からお父様と港に出かけておられ、港が閉じていく現状に危機感を感じ、訪問客と住民双方が楽しめる海を守っていきたいという想いを持たれていました。研究では実地調査と多角的な分析が組み合わさり、漁港の課題と解決策が浮き彫りになる完成度の高い論文が仕上がりました。
「問題の複雑さを知るだけでなく、多くの漁業関係者の皆様が抱いていた地域のためになんとかしたいという思いは、この研究を行ったからこそ明らかにできたと感じています。身近にあった漁港と釣りの研究を地元で行い論文にまとめたことで、より地元の誇りを継いでいきたいと思うようになりました。」とメッセージをいただいています。
田子漁港で現地調査を行う大村さん
日本さかな専門学校にて特別授業を開催
2024年11月12日、13日に、日本さかな専門学校にて特別授業「さかなで世界を変える!」を開催。さかなと釣りを起点とした事業が地域社会を変えていく実例を紹介するとともに、デザイン・シンキングのワークショップを実施し、授業を通して学生の皆さんに新たな気づきを提供することができました。2025年度は発展型として3年生選択コース「 漁業・海業プロジェクト専攻」のテーマのひとつとして関わっていきます。海釣りGO発祥の地である海業先進地 西伊豆町を舞台とし、実践の中で海業への学びを深めていただくことを予定しています。
日本さかな専門学校「さかなで世界を変える!」特別授業。株式会社アジャイルエナジーX 立岩健二社長とのコラボ授業でした。
漁村の課題を解決するビジネスモデルへの注目
漁村の課題をDXで解決する先進事例として、多くの視察を受け入れてきました。ビジネスコンペでも高い評価をいただいています。
静岡県SDGsビジネスアワード2024 優秀賞受賞
静岡県SDGsビジネスアワードは未来をつくる環境ビジネスを表彰するアワードです。県内でSDGsに貢献するビジネスの普及と発展を促進し、持続可能な社会の実現を目指す取り組みの一環として行われ、2024年度下期はメンタリングを受けながら事業を推進してきました。締めくくりとなる最終発表会では、「静岡発、海業の社会実装」と題したプレゼンテーションを行い、優秀賞という栄誉をいただくことができました。
静岡県SDGsビジネスアワード2024 優秀賞受賞
静岡市 BRIDGE 2024 優秀賞受賞
静岡市「BRIDGE 2024」は、スタートアップ企業と地域社会が協力して新たな社会システムを創出し、静岡市が抱える社会課題の解決を目指す共創コンテストです。ウミゴー創業当初から連携を続けてきた、潜水技術を起点とした海洋再生をビジョンに掲げるMarineSweeperとの共同提案を行いました。港の利用をきっかけとし、海洋保全・藻場再生に繋げていく提案に対し優秀賞という栄えある賞をいただきました。2025年度は構想を社会実装につなげるアクションを行っていきます。
静岡市 BRIDGE 2024 優秀賞受賞
2025年度はダイナミックな1年に
日本中で釣り場が閉鎖されていく現状に対し、真正面から釣り場を増やす活動を全国区で展開し釣り場そのものを増やす、というゴールを設定したクラウドファンディング企画が「釣り人が地域を支える!釣り場開放プロジェクト」です。
釣り場を開放するにあたっては、地域の方々の意見を伺いながら釣り場として利用可能になるまで様々な調整を行いますが、それによって意外にも地域と釣り人の距離が縮まり、単に釣れる釣れないを越えた地域との絆、あるいは愛着のようなものが生まれていくのを感じてきました。このクラウドファンディングを通してご支援いただいた方々に対しては、釣りを通して地域を知り、視野や世界が拡がる、そういった機会・体験をご提供したいと思っています。
現在、複数箇所の釣り場オープンの準備を行っており、年度明けすぐに新情報の公開も予定しています。新年度はおそらく誰も想像していないようなかたちで、新しい釣り体験、新しい地域活性化を具現化していく年になります。ものづくりコトづくりが高純度で社会実装されていくダイナミックな1年を、皆様とともに経験できることを楽しみにしています。
クラウドファンディングへの応援はこちら
「釣り人が地域を支える!釣り場開放プロジェクト」締切3月31日
◆「海釣りGO」「UMIGO」は株式会社ウミゴーの登録商標です。
◆「海釣りGOアプリ」「UMIGOターミナル」は特許出願中です。出願番号:特願2024-135488
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