山梨県富士河口湖町の「井出醸造店」(南都留郡富士河口湖町船津)が2月11日・12日、「甲斐の開運第24回蔵開き」を開催する。
井出醸造店は、江戸中期(1700年ごろ)に始めたしょうゆ醸造を前身とし、江戸末期(1850年ごろ)に標高850メートルの冷涼な富士の気候と豊富に湧き出る清らかな水に着目し清酒の醸造も始め現在に至る。
「甲斐の開運蔵開き」は毎年2月の第2土曜・日曜に開いており、今年で24回目。21代目当主の井出與五右衞門さんは「極寒期の開催ということで、この時期だからこそおいしいものがある。おいしいお酒と、富士北麓のおいしい食材とのマリアージュをお楽しみください、というのがコンセプト」と話す。
当日は蔵開き限定酒を用意し、5種類程度の酒、当日搾れている酒などが有料で試飲可能。酒かす詰め放題企画や、初沢杜氏(とうじ)の蔵見学も予定。富士急行が協力し、大月駅から河口湖駅行きの「蔵開き列車」も運行する。
「ただ安くお酒を提供するのではなく、お酒造りの神髄を理解いただけるイベント。地元の15軒の食料品店も出店し、お酒だけでなくさまざまな郷土料理にも舌鼓を打っていただければ。地元の教育委員会による北麓歴史講座やギタークラブの生演奏などもあり、見どころ満載」と井出さん。
「国酒としての日本酒がどのように造られ、造り手である杜氏たちがどのように工夫し、本物志向のものづくりをしているのか。酒蔵に張り詰める凛とした空気を堪能していただければ」とも。
開催時間は10時~15時。入場料は500円(小学生以下無料)。