静岡県富士市と一般社団法人富士山観光交流ビューローは12月12日から、JR吉原駅近く「田子の浦港管理事務所の南側(鈴川2号岸壁)」と「田子の浦漁港(漁協)」を渡舟で結ぶ「富士山と、渡舟」の試験運行を期間限定で始めた。
所要時間は約5分。定員は1回当たり片道10人。釣り船の「いな丸」と「爽快丸」を約30分間隔で運行する。天気が良ければ船上から富士山を見ることができる。
渡し舟は、JR吉原駅からの利便性を高め、観光客の誘致を図るのが狙い。年間6万人ほど利用客のある「田子の浦漁港」には、車を利用しない客に対しての交通の便が良くなかった。公共交通機関を利用して訪れる客からは、同漁港にどのように行けばよいのか問い合わせが多かったという。
初めての運行となった12日は59人が利用。乗客からの反響はおおむね良好だったが、「乗船距離が近すぎるので、もう少しスピードを落としてほしい。ゆっくり富士山が見たい」との要望もあったという。13日は終日雨だったため運行は中止した。
同市観光課の松村さんは「12月は比較的天候が安定している。渡し船の上で富士山が見られる確率も高い。利用してシラスを味わっていただきたい。多くの方にご意見いただければ4月以降の実現も高まる」と呼び掛ける。
運行日は、12月12日・13日・19日・20日・23日・26日・27日。運行時間は10時30分~13時30分(雨天中止)。当日の運行状況は、おしえてコールふじ(TEL 0545-53-1111)で確認できる。乗船無料だが、簡単なアンケートに答える必要がある。