富士吉田市が9月13日、「令和3年富士山吉田口登山道の登山者数」「富士山八合目富士吉田救護所の実績」を発表した。
新型コロナウイルスの影響により2020年は開山せず、2年ぶりの開山となった今年の富士山夏山シーズン。山梨側(吉田口)の今年の富士山夏山シーズン(7月1日~9月10日)の登山者数は6万5519人だった。2020年は18万5807人だったので6割程度の減少となった。
減少について富士吉田市は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、7~9月に全国的に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置対象地域が広がり人の移動が制限されたことや、7月上旬から中旬、8月上旬から中旬(特に週末やお盆休み)にかけて天候の不安定な日が続いたこと、富士山有料道路富士スバルラインが、これまでの24時間営業から3時~18時に変更となったこと、富士山吉田口旅館組合が感染症予防対策を取り組むことにより、施設の収容人数を従来から縮小したことなどを原因だと分析している。
1日の登山者数が3,000人以上だった日は2020年の22日に対し、今年は1日だけで21日減少した。山小屋などで十分な休息を取らずに夜通しで一気に富士山頂上を目指す「弾丸登山」は、六合目登山者全体の2.47%となり、2020年の5.98%より減少した。富士スバルラインの時短営業や弾丸登山のリスクなどを継続して周知したことが要因と分析している。
救護所は、2002(平成14)年から富士山八合目・標高3100メートルに設置している太子舘内に開設し、主に八合目以上で発生する登山者の怪我や病気などの診療している。
救護所従事スタッフは山梨大学医学部附属病院、市立病院をはじめ、県内外の多くの医療関係者のがボランティアで協力し、診察費無料で運営している。
今年の受診者数は96人(2020年は356人)で、受診内訳は、高山病(疑いを含む)=63人(65.6%)、外傷(捻挫・打撲・骨折など)=10人(10.4%)、外傷(切り傷・擦過傷など)=5人(5.2%)、心、呼吸器疾患(感冒含む)=4人(4.2%)、筋肉痛、疲労など=4人(4.2%)、その他(低体温ほか)=10人(10.4%)だった。