富士錦酒造(静岡県富士宮市上柚野)が5月、「河津桜酵母」を使った日本酒「サクラノカガヤキ」の販売を始めた。
糖分を分解してアルコールと二酸化炭素にする酵母は日本酒、しょうゆ、パンなど発酵食品の製造に必要不可欠な微生物で、その中でもこの「河津桜酵母」は、静岡県伊豆が発祥である早咲きの桜で全国的にも有名な河津桜の花から採取し培養された静岡県独自の花酵母だという。
「数回にわたり醸造試験を重ね、皆さまに満足してもらえる味までたどり着いた」(同社)といい、日本酒度が通常プラス3から5前後の同社の既存の日本酒に比べマイナス43とかなり甘口になっている。「この花酵母の良さを最大限に引き出すことによって、従来の日本酒の概念を覆すような甘くて酸っぱい爽やかな味に仕上がった」という。
「河津桜酵母」で造る日本酒は、アルコール度数が低く、甘み、酸味が強いのが特徴的で、「アルコール度数が11%と低く、甘さと酸味が豊富で日本酒とは思えないような飲みやすさを楽しめる。白ワインに似た味わいで、これからのシーズンにキリッと冷やして飲むのがお勧め」。
ラベルは新開発酵母「河津桜酵母」をイメージしている。
価格は500ミリリットルで1,500円。アルコール度数は11度。