山梨県富士吉田市と埼玉県志木市は1月27日、富士山を通じた歴史的・文化的なつながりを縁に「文化・観光交流に関する協定」を締結した。
市民間の交流を加速させ、文化・観光を通じた交流がさらに深まるよう交流事業を継続的に実施することを目的にした同協定。
志木市は、江戸時代後期から明治時代にかけて富士山を信仰の対象とする富士講が隆盛。現在も市内には、本町地区に埼玉県指定文化財の「田子山富士塚」、上宗岡地区に「羽根倉富士嶽な」どの富士塚が残っている。
2014年にスタートした「田子山富士塚」の修復事業をきっかけに、「田子山富士保存会」と富士講の世話をしてきた「冨士山北口御師団」との交流が始まり、両市のイベントに双方が参加するなど、市民レベルでの交流が行われているという。
富士吉田市にある世界文化遺産富士山の構成資産の一つである「吉田胎内樹型」は、1892(明治25)年に志木市の宗岡丸藤講第八代先達の日行星山(星野勘蔵さん)により発見されるなどのつながりも。
今後は、志木市民の富士吉田市への訪問を年2回開くほか、富士吉田の文化や歴史を学ぶ講演会・フィールドワークの実施、田子山富士の山開きへ富士吉田市民の参加や、吉田の火祭りへの参加を予定している。