富士山須走口登山道5合目にある古御岳神社の例祭が8月17日、暴風雨のため麓にある富士山東口本宮富士浅間神社で行われた。
8月15日は富士山本宮浅間大社に伝わる伝承で「富士山が姿を現した日」と伝えられており、富士山頂上奥宮例祭が毎年行われている。
元来山頂での例祭を皮切りに、日をずらしながら9合目富士山頂上奥宮、6合目胎内神社と順番に例祭が行われていたが、現在、9合目迎久須志神社は山が崩れており閉鎖中、6合目胎内神社は登山道の変更により登山道から離れてしまったため、15日に五合目の古御岳神社で行われる例祭の際に降神の儀を行い、合同例祭が行われている。
富士山東口本宮富士浅間神社の権禰宜石橋さんは「麓での遥拝(ようはい)で例祭を執り行うことになったのはここ10年記憶に無い」と説明。富士山本宮浅間大社は「須走口以外の登山道にはほとんど神社が残っていない」とコメント。参加者は「この伝統を大切にしていきたい」と思いを述べた。
須走口には、富士山頂上に迎久須志神社、9合目に迎久須志神社、6合目胎内神社、5合目古御岳神社、4合目御室浅間神社、2合目雲霧神社、麓に富士山東口本宮富士浅間神社と7つの神社があったが、現在2合目雲霧神社と4合目御室浅間神社は5合目古御岳神社に合祀(ごうし)されている。