
「星のや富士」(山梨県富士河口湖町)が10月~12月の5日間、「狩猟体験ツアー」を開催する。
猟師と共に森を歩きながら狩猟現場を見学し、「一連の流れを体験することで、人と自然と動物のつながりを見つめ直すことを目的に企画した」という同プラン。2泊3日の宿泊型の体験プログラムとして2017(平成29)年から毎年開催し、今年で9年目を迎える。
富士北麓ではシカやイノシシの増加による農林業被害や生態系の乱れが問題となっており、捕獲された野生肉の大部分はそのまま廃棄されている。同ホテルは開業以来ジビエを使った食事を提供し、この地域課題に向き合ってきた。こうした経験や背景から、自然との共生や命を無駄なく頂くことの大切さを考えるきっかけとして、同プランを提供しているという。
体験ツアーの初日は「自然に触れるひととき」と題し、ホテル内の森を散策。自然に囲まれた特等席でたき火を囲みながら、翌日の狩猟体験への「期待値」を高めていく。
2日目は富士五湖周辺の森へ入り、狩猟体験ツアーを行う。シカやイノシシの生態を知り尽くし、ジビエの生産にも携わる地元の猟師の案内の下、狩猟の一連の流れを間近で体験。昼食後には、鹿の解体作業を見学・体験する。夕食は、富士山麓周辺で狩猟した鹿肉を余すところなく使った「ジビエディナー」を用意する。
最終日の3日目は、山梨の伝統工芸「甲州印伝」の漆付けをホテルのキャビン(客室)で体験。日本で唯一の甲州印伝伝統工芸士・山本裕輔さんが指導する。参加者が選んだ文様を鹿革に施し、希望の小物に加工し、後日、自宅に届ける。
開催日は、10月2日・16日、11月6日・20日、12月4日。料金は1人11万1,000円(サービス料込み、宿泊料別途)。定員は1日1組(1組2~4人)。対象は中学生以上。15時チェックイン、12時チェックアウト。予約は、公式サイトで2週間前まで受け付ける。