富士市が2月、2023年度版「富士山観測の記録」を公開した。
1990(平成2)年から観測記録を一般公開している同市。毎日8時、12時、16時の3回、市庁舎8階から目視と定点カメラで富士山を観測している。
観測記録は、「全体が見えた」「一部が見えた」「全く見えない」の3つに分類。2023年度の富士山の全体が見えた日数は、一日のうち最も見える確率が高い8時の観測では年間154日(前年比13日増)で、「全体が見えた」と「一部が見えた」を合わせた日数は年間244日(前年比18日増)だった。
2023年度の「全体が見えた」日が多い月は、12月の21日間、1月・10月の19日間、11月の17日間の順。反対に一番少ない月は、6月の3日間だった。
これまでの観測記録から、富士山の見える日数が多いのは11月~2月で、見える日数の少ないのは6月~8月という。
「全体が見えた」割合が高いのは8時で、午後になるに従い見えにくくなる傾向がある。8時、12時、16時の3回の観測時刻全てで全体が見えた日は2023年度は45日で、全く見えなかったのは90日だった。
富士市によると、山周辺の気象状況で左右されるため、市役所周辺が晴天であっても必ず富士山が見えるわけではなく、晴天率と見える率は比例しないという。