富士市が6月7日、市役所の業務に生成AIを活用することを発表した。
対象は市役所に勤める職員全員で、使用する生成AIは、米OPENAI社が開発「ChatGPT」と米Google社が開発した「Bard」の2種。生成AIの活用は実験的で、どちらも無料版を使う。
市役所では利用に先立ちガイドラインを作成。「市民の個人情報を入力しない」「使用する際は上長の許可を得る」「正確性は自身で確かめ、裏付けを行う」などのルールを決めた。
市情報システム課の大長剛二さんは「(AI活用は)あくまでアドバイス程度の取り組みという認識だが、職員の負荷軽減と今後の活用について参考になれば」と話す。
大長さんは「現在は議会の答弁原稿を製作する時期。6月の市役所は繁忙期を迎える。窓口業務を担当する課にとって、文章の生成やアイデアを出すのは、思った以上に労働力と時間がかかる。生成AIが、忙しい時に助言してくれるよきアドバイザーとなれば。文章作成にかかる時間が軽減できたら」と話す。
「活用開始から1週間、まだまだ全員模索しながら良い使い方を考えているところだが、窓口業務に伴う書類作成や、文章の基本に対する修正アイデアだけでも役に立っている。市の仕事にどれだけ取り入れられるのか見極めてきたい」とも。