山梨県都留市が5月1日、「つるのルーツ」プロジェクトを始動した。
同プロジェクトは、「城下町・都留」を魅力的に再興したいという思いに共感した市内と市外の関係者たちが協力し、失われつつある都留の城下町としての魅力を取り戻そうという試み。
都留市に現在も残る「城跡」「町並み」「文化」などの目に見えるものだけでなく、目に見えない市民性などにも焦点を当て、都留市民に「城下町」を自分事化してもらい、歴史に興味を持ってもらうための取り組みを展開。「つるのルーツ」のCM動画も作成した。
プロジェクトでは、都留の歴史に関する情報を集めたニュースサイト「つるのルーツ」をリリースした。甲斐国が甲府と都留で成り立っていたことや、江戸で流行した都留発祥の郡内織など、諸説を交えた内容を紹介する。
勝山城や谷村町などの歴史スポットを訪れ、携帯端末をかざすと、「城下町つる」のイメージをAR(拡張現実)で見られるようにする企画も行う。
「つるのルーツ」公式LINEも作成した。ウェブサイトの記事を読んだり、ARスポットに行ったりすることで「城下町ポイント」を進呈する。ポイントは、都留市内での買い物に使うことができる。
プロジェクトマネジャーの本田久仁子さんは「歴史を守ろうという熱い思いに共感して、気付いたら多くの人が市外からも集まっていた。ここまでやって城下町・都留が根付かなかったならば、都留市の城下町戦略は終わりだなというほど、全力を尽くしたプロジェクト。少しでも市民の気持ちを動かせたらうれしい」と話す。