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富士宮の醸造所が「コオロギビール」開発 地元企業の活動知るきっかけに

「コオロギとおいしい時間。」を持つ深澤社長(左)と宮脇さん

「コオロギとおいしい時間。」を持つ深澤社長(左)と宮脇さん

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 クラフトビールの製造・販売を手がける「フジヤマハンターズビール」が3月29日、数量限定ビール「コオロギとおいしい時間。」の販売を始めた。

「コオロギとおいしい時間。」

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 2018(平成30)年から地域食材を使ったビールを製造している同社。富士宮市柚野にある醸造所では300リットルのタンク8基で年間約2万リットルのクラフトビールを製造している。

 「コオロギとおいしい時間。」は、食用コオロギの飼育・販売を手がける「オールコセイ」(静岡県富士市)と協業し開発した。フジヤマハンターズビールの深澤道男社長は「地域で障がい者と一緒に事業に取り組むオールコセイの姿勢にも共感した。半年ほど従業員たちと考え、今回のビールを開発した」と話す。

 同社醸造士の宮脇浩樹さんは「ビール好きに昆虫食を身近に感じてもらい、昆虫食ファンにもクラフトビールのファンになってもらうためどうしたらいいか相当悩んだ」と明かす。副原料のコオロギを入れるタイミングや、ビールの味を試行錯誤した結果、ESB(エクストラスペシャルビター)をベースにしたビールに行き着いたという。
「地域の障がい者雇用企業を知っていただき、頑張る地元企業の活動も知ってもらえたら」とも。

 深澤社長は「今後も富士宮周辺で頑張る人を応援し、地域の魅力をつくっていく人たちと一緒にビールを製造していきたい。製造方法や材料だけでなく、地域に根ざしたビールを造っていきたい」と意欲を見せる。

 価格は350ミリリットル入り=780円。同醸造所で販売する。

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