「いわなみオシャレプロジェクト」が1月14日、JR岩波駅(裾野市岩波)旧駅舎の一角に休憩所を完成させた。
旧岩波駅舎の改札があった場所を休憩スペースとして再活用しようと設立した同プロジェクト。運営・企画は、裾野市内を中心に産業連携事業を進める一般社団法人「南富士山シティ」。
「南富士山シティ」理事の井口宏美さんは「入り口が撤去されてから主な活用方法がなく、吸い殻やペットボトルのゴミがあふれていた。岩波駅周辺はかつて商店街活動が盛んだったが、今では高齢化が進み世代を超えたコミュニケーションの拠点もない。休憩所として活用することが世代を超えた会話の糸口になれば」と話す。
井口さんは2021年2月23日、企画趣旨を伝える説明会を催して、賛同者を呼び掛けた。その後、地元企業から使われなくなった木材を譲り受け、ひし形の「ダイヤモンドキューブ」として施設の建材に活用。接着剤で廃材の材木を組み立てるワークショップを企画し、多くの世代が建築体験に参加できる仕組みを作った。
2021年12月までのおよそ9カ月間、のべ10回のワークショップを経て休憩所のモニュメントが完成。2歳から70代まで幅広い年齢層の人が計60個のダイヤモンドキューブを積み上げた。
ダイヤモンドキューブにはそれぞれワークショップ参加者がメッセージを添える。井口さんは「オシャレとプロジェクト名につけているが、みんなの休憩所に仕上げていくためには、自分も作ったという愛着が必要」と話す。「今後も世代交流ができるワークショップや活動を通じて、岩波駅周辺の人の交流や産業の活性化につなげたい」とも。