富士宮市のグランピング施設「MT. FUJI SATOYAMA VACATION(マウントフジ里山バケーション)」が12月と来年1月、「Mt. Fuji月夜の森ゴリラ体験ツアー」を開催する。
ツアーは、10年以上アフリカ・ガボンの熱帯雨林でゴリラの研究を続け、世界で初めてニシゴリラの「人付け(動物に人の存在を受け入れてもらうようにする方法)」に成功した経験を持つ、同施設スタッフの安藤智恵子さんが案内する。
ツアーでは、安藤さんがガボンの森やゴリラの生態について現地の写真や動画を見せながらトークを実施。その後、満月に照らされた森の中を、参加者がゴリラになりきり歩いてみるという。ゴリラ研究を行う山極壽一さんとリモートで語り合う企画や、チンパンジーのベッドをヒントに作られた「人類進化ベッド」に寝転がる企画も行う。
イベントについて安藤さんは、「ガボンの森の中でゴリラと同じ時間を過ごし、彼らの性質や家族との暮らし方がヒトととても近いことを実感した。一方でゴリラの生息地周辺に住む人たちは多くの問題を抱えながら厳しい生活を送っている。ゴリラも地域も、そして環境も守るためにはどうしたら良いのか。今回のツアーでは、自分の経験を伝えることで、身近な自然が世界につながっていること、豊かな環境を残すためにヒトとしてどうふるまっていけば良いのかを考えるきっかけになればと思う」とコメントを寄せた。
山極さんは開催に当たり「安藤さんとは長年ガボンの熱帯雨林で一緒にゴリラを追い掛けてきた。その前に調査をしたマウンテンゴリラは、富士山と同じように標高3000メートルを超える山に住んでいる。富士山麓の樹海にならゴリラは住めるかもしれない。ゴリラを知ることは人を知ることにつながる。ゴリラを通して、遠い人の祖先に思いをはせてみては」と呼び掛けている。
開催日は、第1回 =12月19日~21日、第2回=1月17日~19日。応募締め切りは第1回 =12月5日、第2回=1月3日。参加費は16万5,000円。