富士山における適正利用推進協議会は3月、「Withコロナ時代の新しい富士登山マナー」を策定した。
環境省、山梨県、静岡県、地元自治体や関係機関などで構成される同協議会。安全な富士登山を推進し、富士山の適正な利用を推進する目的で組織され、「富士登山における安全確保のためのガイドライン」の策定・普及活動や標識類の統一、登山者向けのさまざまな情報提供に関する事業などを行う。
富士山での新型コロナウイルス感染症の拡大防止を目的に、登山前(事前の計画)のポイント7項目、登山中(現地での行動)8項目、合わせて15項目を策定した。
登山前の項目は「発熱・症状がある時は登山を行わない」「なるべく住居を共にしている人と少人数で登山」「混雑する日や時間帯を避ける」「山小屋は必ず事前に予約」「宿泊をともなわないご来光目的の夜間登山は行わない」「最新情報をよく確認し、安全に配慮した余裕のある登山計画を立てる」「感染対策グッズを準備」。
登山中の項目は「同行者以外の人とはソーシャルディスタンスを確保」「必要に応じて、マスクや手ぬぐいなどで鼻と口を覆う」「登山道の渋滞時には交互登下山に協力を」「呼吸を荒らげないよう、無理のない自分のペースを維持」「同行者以外との物品の共有、杭(くい)やロープへの接触は避ける」「トイレや売店を利用した後は、必ず手指消毒」「ゴミや吐物は密閉式の袋に入れて持ち帰る」「体調不良時は速やかに登山を中止して下山」。
簡易版と詳細版を公開している。簡易版では15項目と簡単な注意点がまとめられ、詳細版では各項目の意図や説明、追加情報などを確認できる。