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富士市「-平和を考える- 戦争の歴史をたどるMAP」を制作

-平和を考える- 戦争の歴史をたどるMAP

-平和を考える- 戦争の歴史をたどるMAP

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 富士市は11月、「-平和を考える- 戦争の歴史をたどるMAP」を制作した。

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 1985(昭和60)年11月19日、核兵器廃絶平和都市を宣言し、今年で35周年となった同市。35周年を記念し制作された同マップは各地を巡るような観光的な視点ではなく、市内にある戦争の歴史をたどることのできるものや場所があることを知ってもらい、平和について考えるきっかけとしてもらうことを目的にしている。

 マップに掲載されているのは愛宕山平和記念碑、燃料庫の地下壕、開拓記念碑、静岡県抑留犠牲者慰霊碑、大芝裁縫女学校跡、空襲で破壊された鳥居跡、中国人殉難者慰霊碑、少年戦車兵慰霊碑、同じ形の石碑が並ぶ軍人墓地、米の宮公園に植えられた被爆二世クスノキとアオギリの10カ所。写真と説明、位置図が掲載されているほか核兵器廃絶平和都市宣言文も載せる。

 市シティプロモーション課の山本智子さんは「実際に遺跡として残っているものはもちろん、被爆二世のクスノキやアオギリなど新しいものも平和を考えるきっかけとなるよう取り入れている」と話す。

 クスノキは長崎にある「被爆クスノキ」の種から発芽した苗木を1999(平成11年)に富士商工会議所の関係者が長崎を訪問した際に持ち帰り、2001年(平成13)年8月9日「長崎原爆の日」に米の宮公園の一角に植樹した。

 アオギリは爆心地から北東1.3キロメートルにある旧広島逓信局(広島市中区東白島町)の中庭で被爆し、1973(昭和48)年に平和記念公園内に移植されたアオギリの種から育てられた苗木を2015(平成27)年11月19日、富士市が核兵器廃絶平和都市を宣言してから30年目を迎えたことを記念し米の宮公園に植樹した。

 山本さんは「慰霊碑や疎開先となったお寺など、平和を考える遺跡などは市内にほかにもあり掲載されたものが全部ではないが、石碑などや場所の意味を知り、平和について語り合う、考えるきっかけになれば」と話す。

 マップに掲載された場所には私有地や悪路を通らなければいけない場所もあり、私有地への無断侵入や違法駐車などをしないように、また悪路を通行する際は事故に気を付けるよう呼び掛ける。

 配布は市役所8階シティプロモーション課、市役所2階総合案内、富士市立図書館(中央、西、東、富士文庫)、各地区のまちづくりセンターで行う。

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