富士市は、新富士駅(東海道新幹線)と富士駅(東海道本線・身延線)間のアクセス向上のために、「ワンコインタクシー」を7月1日から実験的に運行する。静岡県タクシー協会富士・富士宮支部との協働実施。
今年1月に就任した小長井義正新市長の公約でもあり、同市にとって初めての取り組みとなる同サービス。新幹線で観光や富士登山に訪れる人への利便性の向上を目的とする。
今回の実験運行では運行期間を、夏休みの時期でもあり富士登山のシーズンでもある7月~9月の3カ月間に設定。同サービスは路線バスと競合することから、路線バスの利用状況調査や分析結果を踏まえ、このサービスが有効かどうかを検証する。
サービス開始前の現在は、路線バス(170円)が1時間に2本、コミュニティーバス(200円)が1時間に1本あり、観光客はそれらを使って両駅間を移動している。時間が合わなければ20分ほど待つこともあるという。また、通常のタクシーを利用すると昼間で約850円かかる。
富士市都市計画課の中村さんは「タクシーに乗車すると、富士市内から見える富士山の風景を掲載した『記念乗車カード』がもらえる。富士市のしらす、つけナポリタン、お茶など観光情報も載っている。富士市の観光もぜひ楽しんでいってほしい」と呼び掛ける。
運賃は1台500円。運行時間は6時~23時30分。9月30日まで毎日運行。新富士駅南口と富士駅南口に乗り場を設置。観光客に限らず誰でも使うことができる。