プレスリリース

「マネジメントは管理職の仕事」の限界。これからの働き手が求めるマネジメント観に8割が支持─ NOKIOOが全国調査を実施─

リリース発行企業:株式会社NOKIOO

情報提供:

属人的に背負わされるマネジメントは、管理職に過度な負担を強いて、 “罰ゲーム”のように疲弊を招いています。こうした状況のなか、人材流動化やリーダー不足が深刻化し、“上司だけがマネジメントを担う”かたちは、すでに限界を迎えています。

現在の日本企業が直面する現実を踏まえ、株式会社NOKIOO(本社:静岡県浜松市、代表取締役:小川健三)は、役職や職域を問わず一人ひとりがチームを動かす「全員マネジメント」という新たな組織運営のかたちを提唱しています。「全員マネジメント」は、組織が抱えるマネジメントの限界を突破し、誰もがチームを動かす時代をつくる、実践的なアプローチです。



このたびNOKIOOは、これからのマネジメントのあり方を探るべく、全国の会社員を対象に調査を実施しました。
本調査では、職場における日常的なマネジメント行動の実態を幅広く収集。そのうえで、NOKIOOが提唱する「全員マネジメント」の行動体系との重なりを分析し、実践度とパフォーマンス・エンゲージメントとの関係性を明らかにしました。

また、調査の終盤では「全員マネジメント」の考え方を提示し、その必要性に対する認識についても確認することで、現状と理想のギャップを可視化しました。




全員マネジメントとは|一人ひとりがチームのマネジメントに関わる新たな行動理論
「全員マネジメント」とは、役職や職域に関係なく、チーム全員がマネジメントに関わり、成果創出に貢献するという新しいチームマネジメントのかたちです。
NOKIOOではこれを、「互いに連携しながら、チームとして自律的に成長していく共働的な営み」と位置づけています。 この考え方を具体的な行動に落とし込んだものがNOKIOO独自の「7つの行動体系」です。




調査設計と概要|どのように「全員マネジメント」の可能性を調査したのか
NOKIOOでは、「全員マネジメント」の可能性を検証するために、職場でのマネジメント行動の実態と、その影響を明らかにすることを目的に調査を実施しました。
本調査では、職場における日常的なマネジメント行動─たとえば目標の共有や、役割の明確化、相互の支援や対話など─について幅広く質問を設計。そのうえで、NOKIOOが提唱する「全員マネジメント」の行動体系に照らし合わせ、該当する行動の実践度をスコア化し、パフォーマンスやエンゲージメントとの相関を分析しました。

また、全員マネジメントの考え方を提示した上で、その必要性に対する意識も調査することで、職場の現状と理想のギャップも可視化しています。業種や職種、役職に偏らないよう、さまざまな立場の会社員から回答を収集しました。
■調査概要
・調査期間:2025年5月1日~16日
・調査対象:全国の会社員
・有効回答数:337名
・調査方法:インターネット調査

■設問は以下の5つの観点を軸に設計
マネジメントの実践度(7項目、5点満点)
 └ 所属部署のチームにおける、目標共有や関係性、対話の現状に関する設問
パフォーマンス(7項目、5点満点)
 └ビジネス成果やアウトプットに関する設問
エンゲージメント(7項目、5点満点)
 └ 組織やチームへの愛着・信頼・相互理解などに関する設問
全員マネジメントの必要性認識(10点満点評価)
 └ 「全員マネジメントは自分たちの組織に必要だと思うか?」という評価
属性情報(性別・年代・役職・会社規模等)


調査結果|「必要だが、できていない」──実践とのギャップが顕在化
今回の調査から、「全員マネジメント」が組織に必要であるという強い認識が、全世代・全階層において広く支持されていることが明らかになりました。

84.6%が「必要」と回答、平均8.75点──全属性で支持された新しいマネジメント観

「あなたの組織に『全員マネジメント』は必要だと思いますか?」という問いに対し、84.6%の回答者が8点以上(10点満点)を付け、必要性を強く認識している実態が明らかになりました。中でも10点満点を選んだ回答者は43.9%にのぼり、「不要」と答えた5点以下の回答はわずか3.9%に留まりました。

この傾向は、性別・年代・役職・企業規模を問わず一貫しており、「全員マネジメント」が多くの組織で求められているマネジメント観の一つとして、高い支持を集めていることが示されました。



重回帰分析で判明──7つの実践要素が成果とエンゲージメントに与える影響度

重回帰分析により、「全員マネジメント」の7つの実践要素が、組織のパフォーマンスとエンゲージメントに与える具体的な影響度が数値化されました。
パフォーマンス向上への影響が最も大きいのは「チーム目標・成果イメージの共有」(+0.16)で、次いで「業務進め方の話し合い習慣」(+0.15)、「事実ベースでの振り返り・改善」(+0.12)が続きます。

エンゲージメント向上への最大要因は「安心して本音を話せる関係性」(+0.25)であり、他の要素を大きく上回る影響力を持つことが明らかになりました。また「事実ベースでの振り返り・改善」(+0.13)は、パフォーマンスとエンゲージメント両方に安定した効果をもたらします。

この分析結果により、「全員マネジメント」の実践は、統計的にも組織のパフォーマンスとエンゲージメント向上につながる手法であることが示唆されました。



実践度は67.2 %──3人に1人が実践不足状態

しかし、7つの行動体系をもとに測定した「実践度」は、5点満点中3.36点(67.2%)にとどまりました。さらに詳細に分析すると、33.2%の人が平均3点以下の実践不足状態にあり、特に組織成果に直結する「チーム目標・成果イメージの共有」では60.5%が課題を抱えています。

必要性への支持(84.6%が8点以上で評価)との間に深刻なギャップがあり、「必要だと強く認識しているにも関わらず、現場では実践できていない」という組織のジレンマが明確になりました。この「認識と実践の乖離」こそが、エンゲージメント低下やパフォーマンス停滞といった組織課題の根本原因であることが示唆されます。




調査結果からの考察|“必要なのにできない”を超えるための鍵
調査では、84.6%が「全員マネジメントは必要」と回答した一方で、実践度は67.2%にとどまりました。この数値のギャップは、多くの人が“必要性を感じている”にもかかわらず、行動には十分に移しきれていないという現状を浮き彫りにしています。

―なぜ、必要だと感じていても、行動につながらないのでしょうか?

背景には、これまでの日本企業に根付いてきた「マネジメントは上司や管理職が担うもの」という意識や文化があります。そうした前提のもとで働く多くの人にとって、「一人ひとりがマネジメントを担う」という新しいかたちは、具体的な行動に置き換えるのが難しく、自分ごと化しにくい側面があると考えられます。
このような“固定化された職場の前提”が、全員マネジメントへの移行を妨げる一因になっていると見られます。
7つの行動体系がギャップ解消と成果向上の鍵
NOKIOOが提唱する7つの行動体系は、「全員マネジメントは必要だが実践できていない」というギャップを埋めるための、具体的な行動の枠組みです。
「共通の価値観を育む」「チームで成果を握る」「役割をデザインする」など、目標の共有や対話、学び合いといった要素を通じて、日々の行動をチームの成果につなげていく実践が体系化されています。
こうした行動を日常に根づかせることは、実践への一歩になるだけでなく、チームが自律的に動き、成果を生み出し続ける文化づくりにもつながります。

実際、全員マネジメントの実践度が高いチームでは、パフォーマンスやエンゲージメントがいずれも高い傾向が見られました。
目標を共有し、役割を理解し合いながら連携・対話を重ねる関係性があるチームには、成果と働きがいの両面で良い影響が表れていることが、本調査から示唆されます。

NOKIOOからのメッセージ|一人ひとりがチームを動かす時代へ―NOKIOOが目指すマネジメントのかたち
これまでのマネジメントは、管理職やリーダーなど限られた役割に委ねられてきました。しかし、変化の激しい現代において、“属人的”なマネジメントの限界が多くの職場で顕在化しています。
マネジメントは「管理すること」から、「相互連携しながらチームを動かすこと」へと変わりつつあります。

NOKIOOではこの新しい組織運営のかたちを「全員マネジメント」と名付け、実践と形式知化を重ねてきました。一人ひとりがチームの目的や成果に自ら関わり、支え合いながら前進していく。この「共働的な営み」こそが、組織の成果とメンバーの働きがいを同時に高める鍵であると私たちは考えています。

これからの組織に求められるのは、リーダーに依存するのではなく、「全員でチームをマネジメントする力」を育むこと。
NOKIOOは、「全員マネジメント」の考え方と実践を通じて、マネジメントを“管理すること”から“チームの成果を共に生み出す営み”へと再定義し、その営みに全員が関わる組織づくりを支援していきます。

代表コメント|チームの在り方を変える、“全員マネジメント”という新しい選択肢を
組織に求められるマネジメントの在り方は、根本から見直されようとしているのかもしれません。
統制型統治や役割・機能分担といった“会社のOS”そのものが、複雑化する事業環境に置かれる会社組織が対峙する時代のスピードや複雑性に合わなくなっている。そんな前提に多くの人が気づき始めているのではないでしょうか。

今回の調査で、「全員マネジメント」という考え方に8割以上の支持が集まったことは、単なる働き方や制度の見直しではなく、組織の前提そのものを問い直す動きが、すでに現場の実感として芽生え始めているように思います。

私たちNOKIOOは、「全員マネジメント」という営みを、一人ひとりが力を発揮しながら共に創る、これからの時代にふさわしい組織のあり方として提案してきました。
それは、特定の誰かにマネジメントを預けるのではなく、状況やテーマに応じて、メンバーが自然に役割を分かち合うチームのあり方を育てていくこと。 そうした実践の中で、一人ひとりがリーダーとしての意識を持ち、チームの成果に関わっていくことです。

会社のOSそのものを未来仕様に書き換えていく──そんなビジョンをもって、今後も実践と対話を重ねながら、現実に根ざした支援を続けていきたいと考えています。

株式会社NOKIOO 代表取締役 小川健三

関連イベントのご案内|7月2日開催:伊達洋駆氏とともに調査結果を深掘るセミナーも実施
今回の調査結果を踏まえ、「全員マネジメント」の必要性や実践の課題について、さらに深掘る公開セミナーを2025年7月2日(水)に開催します。ゲストには、株式会社ビジネスリサーチラボ代表・伊達洋駆氏を迎え、NOKIOO取締役 小田木朝子との対談形式で、「全員マネジメント」がチームと成果にどのような変化をもたらすのかを多角的に捉えていきます。
全員マネジメントのリアルに触れたい方、人材育成や組織づくりに関わるすべての方に、ぜひご参加いただきたい内容です。




詳細を見る



株式会社NOKIOOについて
本社所在地:静岡県浜松市中央区高林1丁目8-43
代 表 者:代表取締役 小川 健三
事業内容:人材開発・組織開発
企業HP:https://www.nokioo.jp/

■お問合せ窓口  
株式会社NOKIOO 高力
メール:education@nokioo.jp
お問合せフォーム:https://nokioo.jp/contact

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