歌手で俳優の加山雄三さんが10月9日、音楽イベント「朝霧JAM」に出演する。
同イベントは8日から2日間、ふもとっぱら(静岡県富士宮市)で行われ、加山さんは9日に出演予定。加山さんが同イベントに出演するのは初となる。
1960(昭和35)年に映画俳優としてデビューした加山さんは現在85歳。映画「若大将シリーズ」が代表作として知られるほか、歌手としても活躍している。350万枚を売り上げた「君といつまでも」は昭和歌謡を代表する1曲となった。コンサート活動も精力的に行っており、2013(平成25)年には「ARABAKI ROCK FEST.2013」や、2014(平成26)には「FUJI ROCK FESTIVAL 2014」に出演している。
加山さんは今年6月、高齢を理由に今年限りでの歌唱活動の引退を発表した。9月に行われたラストコンサートは全国の映画館でライブビューイングが行われ、約1万5000人のファンが加山さんの歌声を楽しんだ。加山さんは12月の「飛鳥2」での船上コンサートを最後にマイクを置く予定。
今回の出演は最後の野外フェスとして決まったもので、同イベントのプロデューサーである石飛智明さんは「2020年に20周年となる同フェスの目玉として、2019年の末から出演交渉をしていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となってしまった。今年がラストチャンスで、願いがかなって本当にうれしい」と話す。
石飛さんは「加山さんはエレキギター奏者の第一人者として、日本のロックンロールを支えた人。近年は若手ミュージシャンと組んだりするなど、衰えを知らない。若い人たちにも加山さんの音楽を知ってもらい、多くの世代がジャムのように交わるいい機会になれば」と話す。
加山さんは9日14時30分~、レインボーステージに登場予定。