富士急行線・下吉田駅の列車接近音が12月22日、地元出身のロックバンド「フジファブリック」の楽曲に変更された。
下吉田駅は、ロックバンド「フジファブリック」のフロントマンとしてボーカル・ギター、作詞作曲を手掛けた志村正彦さんの故郷。下吉田駅がある富士吉田市では毎年、志村さんの誕生日と命日にあたる7月10日と12月24日の前後1週間には、防災無線のチャイムにフジファブリックの楽曲を採用している。
導入した楽曲は河口湖方面行きが「若者のすべて」、大月方面行きが「茜(あかね)色の夕日」。列車接近アナウンスの後に40秒ほど楽曲が流れる。
今回の導入は、志村さんの同級生である富士急行(山梨県富士吉田市)社員が声を上げ、志村さんの家族や関係各所が協力し実現。メロディへの編曲を行わず楽曲そのものを使うのは富士急行線初だといい、志村さんの歌声と音楽をそのまま届けるという。
下吉田駅のホーム上には、志村さんのプロフィールや楽曲の紹介を記載したパネルを設置。1月10日までオリジナルデザインのヘッドマークとポスターを掲出した列車も運行する。
同社は「今後も志村さんの遺(のこ)した全ての人の心に響く音楽・歌声を、より多くの人に知ってもらうための取り組みを、継続していく」とコメントしている。