「かりがね祭り」が10月5日、富士川沿いにある堤防「雁堤(かりがねづつみ)」で開催される。
江戸時代、氾濫を繰り返す富士川に巨大な堤防「雁堤」を構築した古都氏3代の偉業を後世に残すため1987(昭和62)年に始まった。今年で32回目。
当日は地元水神区の有志によって行われている伝統行事「投げ松明(たいまつ)」が行われる。10メートルから20メートルの柱を立て「ジョーゴ」と呼ばれる円すい状の籠を竹で編み、中にカヤ、もみ、杉の葉などをいれ、そこにたいまつを振り回して投げ入れる。「次々と投げられるたいまつが炎を引いて空中に飛び交うさまは、華やかで勇壮」(担当者)だという。駿河と甲斐の国を結ぶ交通路として船が行き来した日本三大急流の1つ富士川は多くの水難者が出たといわれ、同行事は水難者やお盆に帰ってきた祖先の霊を供養するという意味もある。
そのほか、生涯学習推進会によるチャレンジゲーム、かりがね護所太鼓保存会による演奏、民謡・よさこい・フラダンスの披露、小学生のステージなどを実施。例年土手に咲くコスモスが見頃を迎えるという。
担当者は「壮大な火祭りを見に来てほしい」と話す。
開催時間は12時~20時30分。投げ松明への参加は服装の条件があり同意書が必要。