焼酎「歩(あゆみ)」の製造が現在、酒販店「みしまや」(裾野市佐野)を中心に行われている。
1920(大正9)年に創業した同店。現在、4代目の江森慎さんが日本酒やワインなどの酒類を販売している。
慎さんによると、焼酎製造は同店創業者で慎さんの曽祖父である慎一郎さんが書き留めた酒造りに関するノートを発見したのがきっかけという。慎一郎さんのノートには、慎一郎さんオリジナルの焼酎の造り方が記載されていた。慎さんは現在、その発見されたノートを基にした焼酎の復刻製造を試みている。
復刻製造について、慎さんは「大学進学・就職で裾野を離れたことで自然の豊かさを知った。裾野の豊かさを伝えるためにも曽祖父の焼酎を復刻したい」と話す。
焼酎は、慎さんと「みらい建設部」(裾野市佐野)や地域住民との出会いがきっかけで始まり、そこに地元企業の有志で発足した「サブマリン」(三島市徳倉)が加わったという。
11月19日は原料となるサツマイモを収穫した。現在は藤枝市の酒造メーカーで原酒を製造している。焼酎完成は来年8月ごろを予定する。
慎さんは「裾野に住んでいる人はもちろん、興味のある人、かつて住んでいた人にも飲んでもらいたい」と話す。