大月駅から河口湖駅までの26.6キロを走行する富士急行線が4月1日、「富士山麓電気鉄道」に改名し、運行を開始する。
富士急行線が4月1日付で富士急行(山梨県富士吉田市)から分社化され、同線は1926(大正15)年の創立当時の社名を復活させた新会社「富士山麓電気鉄道」として運行する。
3月31日には、富士急行としての最終列車と富士山麓電気鉄道としての始発列車に乗車する日付またぎの特別ツアー「富士急行→富士山麓電鉄ミッドナイトツアー」を4月1日にかけての夜間に実施する。
4月1日には、寄せられた富士山麓電気鉄道創業当時の写真や富士急行線の思い出エピソード、沿線風景を車内に飾り付けた記念車両「思い出ギャラリートレイン」が運行を開始。沿線自治体のマスコットキャラクターと共に新会社の運行開始を祝う出発式も行う。
4月1日から3日までの3日間は、沿線地域の小学生にもっと電車の魅力に触れてもらおうと、富士急行線改め富士山麓電気鉄道線全線が1日乗り放題となる「子ども電車無料デー」や「ハサミ入れラリー」、地元富士吉田の特産品「ふじやま織」に触れるワークショップや「切り布モザイクアート」制作イベントなども開く。
同じく3日間にわたり河口湖駅「Gateway Fujiyama 河口湖駅 カフェ」で行う「鉄道廃品オークション」では、今後は製造されなくなる富士急行時代の鉄道部品などを販売する。
4月23日・24日には、電車×ハイキングイベント「電車で行く!富士急学べるハイキング」も実施。コースは「プロに学ぶ山歩きのポートレート・テクニック」「プロに学ぶ“地図読み”山歩き」の2つを設定する。
5月28日には「電車修理工場 作業用車撮影会」も予定。マルタイ(=マルチタイプタンパー)、モーターカー、除雪車など、鉄道の現場で活躍する作業用車の撮影会を実施する。
富士山麓電気鉄道の開業にちなんだオリジナルグッズは、富士急行と富士山麓電気鉄道の入場券「全駅記念入場券セット」や水晶の産地として知られる山梨の宝飾品を生かした「宝石入場券」、地元のメーカーとコラボした記念商品などを販売。今後も鉄道会社の域を超えたオリジナル商品を続々登場させるという。
同社は「富士山麓電気鉄道は創業当時の社名を掲げ、4月1日から新たに出発する。これからも富士山の麓で地域のみなさまと共に歩み続ける富士急行線にどうぞご期待いただければ」とコメントしている。