富士急バス(山梨県南都留郡富士河口湖町)は3月16日、山梨県で初となる電気バスを3台導入し富士五湖エリアで順次運行を開始した。
世界文化遺産富士山の環境保全への取り組みの一環として導入した同車両は、充電した蓄電池の電力でモーターを動かすことでガソリンを一切使わず、従来のディーゼルバスと比べ排出ガスや走行騒音を大幅に抑制できるという。航続距離は250キロ(フル充電時)。車いすの人も使いやすいよう反転式スロープなども設置している。
デザインは、「環境にやさしい電気のバス」ということが一目で分かるように、コンセントをかたどったバスに「EV-BUS」のロゴをアイキャッチにしたマークを作成。マークから伸びる枝が、富士山の緑につながり、自然環境への配慮と世界遺産・富士山の自然を守り続けるという決意を表している。
電気バスの導入は、国土交通省「平成31年度地域交通グリーン化事業」に認定されており、低公害車普及促進対策費補助金の交付を受けている。災害時には電気バスを移動蓄電池として、LED照明点灯やスマートフォン充電、休憩所確保などに活用し、周辺地域の住人や観光客を手助けするという。