静岡県富士市は2019年度から結婚・子育て世代の移住定住促進事業「富士このみスタイル」を本格的に開始する。
移住後の女性たちの暮らし方や働き方をクローズアップする取り組みを充実させることで移住イメージの向上を狙いとしている同事業。移住を検討している人が悩みや不安を相談したり、移住した人が交流したりするイベントの定期的な開催、子育て中の女性に向けた働き方をテーマとしたセミナーなどの開催、移住定住施策に協力する人材の発掘・育成を行う。
市では、富士山と駿河湾を代表する豊かな自然、製紙工業をはじめとした活気ある産業、東京から新幹線で約1時間の良好なアクセスに恵まれながら、人口は2010年をピークに減少し続け、出生数の減少に伴う少子化も進んでいるという。過去の移住定住施策では、結婚・子育て世代の女性からの要望の多い「同世代の仲間づくり」、「子育てと仕事の両立」といったことへの対応が不十分だったことを背景に同事業を立ち上げることになった。
ロゴマークと「富士このみスタイル」という名称には、富士市で「あなたごのみ」の働き方、暮らし方、楽しみ方を見つけてほしい、富士山の麓で小さな実を付けるようにそれぞれのスタイルに合った縁・成果などをこの地で結んでほしいという願いを込めているという。
富士市は「今後、過去のアンケートで集めた声をまとめた上で具体的な取り組み内容を検討し、イベントの開催告知を行う予定。過去に開催した交流会などの参加者の中から意欲のある人を募るなど、移住検討者への相談対応をはじめとした市の移住定住施策に協力してもらえる人材の発掘・育成を進める」としている。