夏の登山シーズンも残りわずかとなり、今年の夏山期間の終了日が発表された。静岡県側の登山道（富士宮口・御殿場口・須走口）は9月10日正午まで、山梨県側の登山道（吉田口・河口湖口）は14日までとし、以後、来年の山開きまで冬季閉鎖となる。

　閉鎖区間は、富士宮口は六合目から、御殿場口は新五合目から、須走口は五合目から、吉田口・河口湖口は五合目から、いずれも頂上まで。富士山で営業する各山小屋は順次、閉店していく。

　冬季閉鎖期間中は、万全な準備をしない登山者の登山を禁止とし、入山する場合は登山計画書の提出を求めている。

　昨年と比べ登山者が減少した今年。「登山者数減の要因の一つに弾丸登山自粛の効果が出ているのを感じる」と山梨県富士山保全推進課課長の泉さん。「富士急バス山梨が五合目までのバスを走らせているが、週末夜のバスを減らしたのが一つの要因。（山梨県が）6合目で行った調査で、8月31日までの弾丸登山者数はおよそ1万3434人。昨年は2万1343人だったため37.1％減となった。お盆などに登山者が集中するため分散させたい意図もあり、9月14日での閉山とした。今後も安全に登山を楽しんでいただきたい」と呼び掛ける。

　「現場でも海外の方の訪問は多いと感じている」と静岡県富士山世界遺産課の松浦さん。富士山保全協力金（入山料）について、「今年から入山料を本格的に実施した。五合目での受け付けとコンビニ、インターネットの支払いを導入した。今年は1年目ということもあり、さまざまな意見を頂いてる。来年は改善していきたい」と話す。